新宿の片隅から

数日前、新宿のパンクロック・バー
H.O.Dで飲んでいると
ベロンベロンに酔っ払った
サラリーマンが入って来た

バーテンの真夢ちゃんは
即座に臨戦態勢。サラリーマンは
注文した生ビールを
ほぼ飲めないほど酩酊している

話しを聞くと、どうも
パンクロックが好きらしい
通常、このバーの客は
外国人だらけで

日本人は僕だけ、なんだけど
この夜はお客は僕だけで
そして酔っ払いサラリーマン
話しが堂々巡りで

まぁカッコ悪い
なんだけどパンクロックが好き
なんだか昔の僕みたいだ
故に邪険にはせず話しを聞いた

閉店時間の午前２時
女性の真夢ちゃんに
危害が及ばぬよう
やんわりとサラリーマンを

僕が店外に誘導して出した
「羨ましかったんだ！」
え？
「店の前を通ったとき

タトゥが両腕に入った
オネーサンと仲良く話す
オニーサンが羨ましかったんだ
彼氏なんでしょ！」

単なる客だ
気をつけて帰れよ
サラリーマンは
フラフラとネオンに消えて行った