ベイビー手袋！その２

趣味が引っ越し
幼少期から様々な土地
様々な街に移り住むのが
夢だった

神戸時代
車に乗らなくなった
遊ぶ場所も仕事場も
自転車範囲

それまでの引っ越し人生
初めて車を手離した
ベイビー自転車！時代
しかし自転車

冬はハンドルを握る
手が寒いというか痛い
行きつけのバーにて
そのことを言うと

そのバーの常連客の女性
「手袋を買ってあげる」
手袋を買えないほど
貧困ではなかったけど

人の気持ちは嬉しい
数日後にそのバーに行くと
プレゼント手袋
ウタゲさんへ

そのバーを出て自転車
ハンドルを握る手が温かい
寒くも痛くもない
神戸を離れて関東へ

神奈川県川崎
酒と女とヤクザの街
その時代も飲み歩くときは
自転車

その後は東京
ほぼ自転車に乗らなくなった
近所の行きつけのラーメン屋に
行くときぐらいにしか

移動はほぼ電車
冬。寒ければ
皮ジャンのポケット
手は寒くない

手袋の存在を忘れていた
そもそも手袋
好きじゃないし
そのタイミングで冬

知人から手袋を頂いた
皮ジャンのポケットで
手は寒くも痛くもない
活用する機会がなかった

東京から京都に引っ越す際
あまり荷物は多くないけど
引っ越しマニアの僕にも
やはり断捨離必須

実際、様々断捨離した
京都は神戸時代と同じく
移動手段はほぼ自転車
二日前から急に

冬がやって来た
人様から頂いた手袋
断捨離しなくてよかった！
《終》